スレイベンの守護者、サリア
2015年5月16日 Legacy コメント (2)
"Death and Taxes" "Maverick"を選択する理由であり象徴。
しかし、デッキの構築段階での制約があり、能力を生かすには生物の数を一定以上に増やす必要がある。より正確には、彼女よりあとに唱えられる呪文には、と言った方がより的確に表しているだろうか。この見解の理由に関しては追って記述する。
立ち返って、この段階で、同じマナコストに相当する2マナのカードの立ち位置をどう扱うかの話だが、これは彼女を軸として構築を始めたという事実上、それよりも上のものが出た時点で構築の軸がそのカードに移り変わる事を意味し、プレイ段階での起こり得る選択肢では無く、構築段階での想定として積極的に考慮する必要性があるとは考えにくい。
次に、彼女のカードとしての性格は、生物としての側面、即ち主にはその戦闘性能と、その有する能力という二つに依って形作られている。
生物としての評価は御世辞にもレガシー環境に於いて強力とは言えず、当然その《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》能力にその評価は支えられていると言える。だが、上記のカードは現状使用されていると言うには寂しい採用枚数で、生物故の能力の一貫性は伝説という観点からその逆だ。
つまりは、その能力に依るところが大きいものの、生物としての側面なしでは成り立たない、非常に繊細な扱いを求められていると言えるだろう。
これらの事柄を掘り下げると、第二ターンに於いては彼女を最優先でプレイする理由が求められる事が望ましい、と言うのが第一点。
第三ターン以降のカードは影響を受けない生物が、例外的に烈火のように支払ったマナを参照にするカードも例外的に相性に優れるが、望ましい。しかし、第一ターンに於いては後引き以外ではこの影響を受けず、2マナ以降のカードに比べその基準は緩くなる。加えて言うならば、マナコストが増大するにつれ追加要求の1マナの相対的な価値は下がるように見え、揃える為に必要な絶対的なカード量が増えてしまい、その影響は大きくなる事も挙げられる。
これもまた、1マナのアクションの非生物スペルの許容理由となる。
因みに、色をタッチする際に選択されるカードとして、ハンデスがマナの残し辛さから上がる事が多いが、《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》というカードとの相性から言うならばキャストのタイミング次第ではカウンターの方が優れる。ハンデスはその性質上、自分側がマナを使用しながらも干渉できるのは相手の手札になる事から自分だけがマナを使用する形になり、マナ差は逆に開くという性質をもつ。一方のカウンターは、相手のキャストスペルを止める性質上マナ交換には優れている事が多く、彼女の能力のマナの負担分の増加という性質に噛み合う。但し、これは彼女が盤面に居る状況下での想定となる為に、タイミングにより評価が分かれるという結果を生む。
続いての生物としての側面を求められるという事実から、殴れる盤面を可能な限り伸ばすという構築、プレイが求められる、というのが第二点。
但しこれの非常に厄介な点として、当然、彼女の生物としての役割を放棄してでも、追加のクロックを展開する事を優先したほうがキルターンを縮め、より効率の良い場には出くわす事が少なからずある事だ。特定のカードに添った考察という観点からは、そのカードを生かすという点から着目する。だが、実践形としては、如何にしたらその試合を勝てるか、という着眼点になる。
この事から実戦での事例を正確に考慮するならば、場面の詳細な設定が必要になるのだが、共通して、作れる時間が勝てるまでの時間、即ちクロックを下回っている状況とする。
それ故、彼女以降のマナカーブに位置するカードは全て、アタッカーであるというのがデッキのコンセプトを貫く上では非常に合理的だと考えてはいるが、これは《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》を引いた上で成り立つ思考であり、その依存度が許容できる限度を超えるという判断から実行できないと言う見解も持っている。だが、これは今回の議題を踏まえての構築の話となるので深くは触れないでおこうと思う。
翻って、彼女の生物としての役割が果たせない場面について考える。
これは、能力は機能してるという前提に於いて成り立つ事であり、《平和な心/Pacifism》のような稀有な事情を除いて考えれば、相手側の生物により盤面で止められている状況と考えられる。
これについても、詳細に生物を仮定して追っていくと低タフネスの生物と高タフネス、或はより信頼の足るであろう仮定としてデッキ事の生物とその相手への能力の有用度などへ分かれて行き、正直面倒な作業となる。
その為、簡単に相手側に殴る選択肢、ダメージレースが可能かどうかの観点から考える。例えば、相手側に《タルモゴイフ/Tarmogoyf》4/5、対して《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》、《ちらつき鬼火/Flickerwisp》が存在し、相手側のライフが15点、此方側が20点。この局面に於いては盤面だけでは相手側は殴り始めると3ターンの命。対して自分の勝ちまでのターン数は5ターン。自分が殴り始めても2ターンの差がある。
だが、自分の負けるまでの時間を考えると殴らなければ5ターンと猶予ターンに2ターンもの差が生まれる事になる。この局面に於いて、一見すると盤面を止められている以上、《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》の仕事は能力面だけに見えるが、このキルターンの違いから《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を止められる可能性を持ち、それの実現もしくは殴り返しによるライフの減少を果たせれば十二分に生物としての役割を果たしていると言える。
この一例では実質的に《ちらつき鬼火/Flickerwisp》が《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》の生物としての側面を引き出す事に成功している。
この様に盤面での戦闘面で有利に立ち回れれば、だいたいの場合で2点の打点を持つカードとして関与できる。
以上のように第二点、生物である事を生かす、はデッキに一定数の生物を求めるという基準をクリア出来れば、ある程度は自然な流れで達成できる。
また《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》という優れた付き人もおり、生物の確保が満たせればこの点を心配する必要は比較的薄い。
しかし、デッキの構築段階での制約があり、能力を生かすには生物の数を一定以上に増やす必要がある。より正確には、彼女よりあとに唱えられる呪文には、と言った方がより的確に表しているだろうか。この見解の理由に関しては追って記述する。
立ち返って、この段階で、同じマナコストに相当する2マナのカードの立ち位置をどう扱うかの話だが、これは彼女を軸として構築を始めたという事実上、それよりも上のものが出た時点で構築の軸がそのカードに移り変わる事を意味し、プレイ段階での起こり得る選択肢では無く、構築段階での想定として積極的に考慮する必要性があるとは考えにくい。
次に、彼女のカードとしての性格は、生物としての側面、即ち主にはその戦闘性能と、その有する能力という二つに依って形作られている。
生物としての評価は御世辞にもレガシー環境に於いて強力とは言えず、当然その《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》能力にその評価は支えられていると言える。だが、上記のカードは現状使用されていると言うには寂しい採用枚数で、生物故の能力の一貫性は伝説という観点からその逆だ。
つまりは、その能力に依るところが大きいものの、生物としての側面なしでは成り立たない、非常に繊細な扱いを求められていると言えるだろう。
これらの事柄を掘り下げると、第二ターンに於いては彼女を最優先でプレイする理由が求められる事が望ましい、と言うのが第一点。
第三ターン以降のカードは影響を受けない生物が、例外的に烈火のように支払ったマナを参照にするカードも例外的に相性に優れるが、望ましい。しかし、第一ターンに於いては後引き以外ではこの影響を受けず、2マナ以降のカードに比べその基準は緩くなる。加えて言うならば、マナコストが増大するにつれ追加要求の1マナの相対的な価値は下がるように見え、揃える為に必要な絶対的なカード量が増えてしまい、その影響は大きくなる事も挙げられる。
これもまた、1マナのアクションの非生物スペルの許容理由となる。
因みに、色をタッチする際に選択されるカードとして、ハンデスがマナの残し辛さから上がる事が多いが、《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》というカードとの相性から言うならばキャストのタイミング次第ではカウンターの方が優れる。ハンデスはその性質上、自分側がマナを使用しながらも干渉できるのは相手の手札になる事から自分だけがマナを使用する形になり、マナ差は逆に開くという性質をもつ。一方のカウンターは、相手のキャストスペルを止める性質上マナ交換には優れている事が多く、彼女の能力のマナの負担分の増加という性質に噛み合う。但し、これは彼女が盤面に居る状況下での想定となる為に、タイミングにより評価が分かれるという結果を生む。
続いての生物としての側面を求められるという事実から、殴れる盤面を可能な限り伸ばすという構築、プレイが求められる、というのが第二点。
但しこれの非常に厄介な点として、当然、彼女の生物としての役割を放棄してでも、追加のクロックを展開する事を優先したほうがキルターンを縮め、より効率の良い場には出くわす事が少なからずある事だ。特定のカードに添った考察という観点からは、そのカードを生かすという点から着目する。だが、実践形としては、如何にしたらその試合を勝てるか、という着眼点になる。
この事から実戦での事例を正確に考慮するならば、場面の詳細な設定が必要になるのだが、共通して、作れる時間が勝てるまでの時間、即ちクロックを下回っている状況とする。
それ故、彼女以降のマナカーブに位置するカードは全て、アタッカーであるというのがデッキのコンセプトを貫く上では非常に合理的だと考えてはいるが、これは《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》を引いた上で成り立つ思考であり、その依存度が許容できる限度を超えるという判断から実行できないと言う見解も持っている。だが、これは今回の議題を踏まえての構築の話となるので深くは触れないでおこうと思う。
翻って、彼女の生物としての役割が果たせない場面について考える。
これは、能力は機能してるという前提に於いて成り立つ事であり、《平和な心/Pacifism》のような稀有な事情を除いて考えれば、相手側の生物により盤面で止められている状況と考えられる。
これについても、詳細に生物を仮定して追っていくと低タフネスの生物と高タフネス、或はより信頼の足るであろう仮定としてデッキ事の生物とその相手への能力の有用度などへ分かれて行き、正直面倒な作業となる。
その為、簡単に相手側に殴る選択肢、ダメージレースが可能かどうかの観点から考える。例えば、相手側に《タルモゴイフ/Tarmogoyf》4/5、対して《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》、《ちらつき鬼火/Flickerwisp》が存在し、相手側のライフが15点、此方側が20点。この局面に於いては盤面だけでは相手側は殴り始めると3ターンの命。対して自分の勝ちまでのターン数は5ターン。自分が殴り始めても2ターンの差がある。
だが、自分の負けるまでの時間を考えると殴らなければ5ターンと猶予ターンに2ターンもの差が生まれる事になる。この局面に於いて、一見すると盤面を止められている以上、《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》の仕事は能力面だけに見えるが、このキルターンの違いから《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を止められる可能性を持ち、それの実現もしくは殴り返しによるライフの減少を果たせれば十二分に生物としての役割を果たしていると言える。
この一例では実質的に《ちらつき鬼火/Flickerwisp》が《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》の生物としての側面を引き出す事に成功している。
この様に盤面での戦闘面で有利に立ち回れれば、だいたいの場合で2点の打点を持つカードとして関与できる。
以上のように第二点、生物である事を生かす、はデッキに一定数の生物を求めるという基準をクリア出来れば、ある程度は自然な流れで達成できる。
また《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》という優れた付き人もおり、生物の確保が満たせればこの点を心配する必要は比較的薄い。
コメント
一通り読ませていただきましたが、大変参考になりました。特にデスタクを使っている身としては、個々のカード選択等について論理的に述べられているのはとてもタメになります。
こちらからもリンクさせていただきます。
此方こそ、赤タッチのデスタクは非常に面白い記事でした。
カードの考察にしっかりとした理由があり、それがデッキに合うかどうかの観点からも考えられいらっしゃる点が参考になります。